海が吠えた日 第9回「清流荘」座談会より スルメ釣りで津波に遭った 八十代 男性
2010年2月2日
私は、その夜は出羽沖ヘスルメ釣りにいっていた。朝方、四時過ぎだった。大きな地震が揺って来た。地震の最中に、陸の方や出羽島を見ると、石が転げ落ちる摩擦で、火花が散っていた。地震が止んですぐに潮が早くなり、狂ったように津波が来た。一時間ぐらいしてから戻って来たが、牟岐港の前は、家や材木などが一杯流れてきて、ゴミをよけながら帰港した。
「助けてくれ!」という声で見たら、Sさんが泳いでいたので、助け上げ乗せて帰った。
手繰船が沖の一文字堤防に打ち上っていた。港には船はつけれず、波止のKさんの石垣に船をつなぎ、錨を入れて父と弟を降ろした。
あちこちから助けてくれという声が聞えたが、助けに行くことができなかった。
正伝寺山へあがって山伝いに妙見さんに行ったら、みんな火を焚いてあたっていた。
寺の庭には死んだ人が並べられていた。
家に帰ってみると、家の前ではアナゴが泳いでいた。
家は流されずに残っていたが、南側の壁、蔀は流されて、北側へひぼ石(基礎石)より一尺ぐらい寄っていた。
また隣のおひつが、うちの棚に乗っていた。
潮位は床上、二尺五寸ぐらいあがっていた。
正伝寺山へあがって山伝いに妙見さんに行ったら、みんな火を焚いてあたっていた。
寺の庭には死んだ人が並べられていた。
家に帰ってみると、家の前ではアナゴが泳いでいた。
家は流されずに残っていたが、南側の壁、蔀は流されて、北側へひぼ石(基礎石)より一尺ぐらい寄っていた。
また隣のおひつが、うちの棚に乗っていた。
潮位は床上、二尺五寸ぐらいあがっていた。
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