（東松島市 70代 男性）

公民館がまっ先にガケ崩れでつぶれてしまったから、避難できるところがなかったんです。みんな、めいめいに、どこということではなく避難したという感じでした。

で、翌日になって、地域の役をやっている私のところに、「行政に連絡したけれど連絡がつかない」という電話が入りました。それは東京で暮らしている息子さんからで、「お父さん、お母さんと連絡がつかないので、心配で夜も寝られない」という話でした。

すぐにみんなであちこち聞いてまわったのですが、どこにいるのかさっぱりわからず、だいぶたってから、苗をつくったビニールハウスの中で生活していたご夫婦を発見しました。

ビニールハウスの中に、わらが積まれていたため人影も見えず、気がつくまでかれこれ3日ぐらいかかってしまったのです。やっぱり、もしものときの避難場所について、近所同士、ふだんから話し合っておく必要があるなと思いました。