「1日前プロジェクト」エピソード1 ~津波の「つ」の字も知らなかった(昭和南海地震)~
2008年10月6日
(徳島県海部郡 80代 男性)
22歳のときです。私は外国航路の船員をしていたのですが、戦争中に会社の船がやられましてね。復員※してきたものの、乗る船がない。それで、この田舎で青年団活動なんかに参加していました。
当時、テレビはもちろん、娯楽が全然ないものですから、青年団が集まって村芝居をやっていましてね。地震が起こる前の晩も遅くまで練習をしていました。
血気盛りの青年ですから、真冬でも越中フンドシで夏のゆかた、これが寝間着の定番ですわ。で、午前4時ごろ、寝ている時にグラッときたんです。
後で調べてわかったことですが、この「南海トラフ」を震源とする地震は、必ず津波をともなっているんです。それに、今まで、だいたい100年周期でやってきている。その100年がすぐそこに来ているにもかかわらず、私はそのとき津波の「つ」の字も全く知らなかったんです。
※復員とは招集された軍人が任務を解かれて帰ること"
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