「南海地震を知る~徳島県の地震・津波碑~」(第5回)-長願寺「扁額」
2008年12月11日
第5回は、名東郡佐那河内村の長願寺内にある「扁額」です。
名称:扁額(へんがく)
場所:名東郡佐那河内村上字久保井101 長願寺
奉納:不詳
地震:安政南海地震(1854年)
佐那河内村から神山町に抜ける新しいバイパスの近くに、新装なった長願寺があります。ここには、蜂須賀家の家老賀島家の大書院に使われていた戸板で作られた「扁額」に、安政南海地震(1854.12.24)の様子が記されています。それには、後世の人が忘れないように、「大地震で多くの家屋が倒壊、津波により海辺の家屋が流出、徳島城下や小松島では大火災が発生し、数千戸の家屋が焼失した。」などと記されています。
『教訓』
安政南海地震で、徳島県下で死者が最も多かったのは徳島市です。当時の徳島城周辺は人口が多く、家屋も集中しており、地震後に各所で発生した火災により、死者73名、負傷者131名を出しています。家屋が密集している地域では、地震時に火災への備えをおろそかにしてはなりません。
次回は、小松島市赤石町の豊浦神社境内にある碑を紹介します。
地図
長願寺「扁額」
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