LPガスの安全器具 その3 ヒューズガス栓

2010年2月5日
ヒューズ機構の作動原理図

出典:LPガス設備設置基準及び取扱要領

(高圧ガス保安協会作成:無断転載禁止)

消防保安課では、液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律(以下、液石法)という法律を所管しています。

 

LPガスは、高熱量で災害に強い、容易に供給が可能であるといったメリットがあり、全国約2,600万世帯で利用されています。

 

しかし、いくらメリットがあるとはいえ、(どのような燃料にも言えることですが・・・)ひとたび取扱いを誤れば、火災や爆発、一酸化炭素中毒といった事故を招いてしまいます。

 

このシリーズでは、こうしたLPガスによる事故を防ぐために設置される安全器具についてご紹介していきます。

 

第3回は、ヒューズガス栓についてです。

 

ガス栓とは、ガスを供給する配管の開閉を行う栓のことであり、中間ガス栓と末端ガス栓に分けられます。中間ガス栓はその名のとおり配管の途中に使用され、末端ガス栓は配管の末端でガス器具との接続に用いられます。

 

末端ガス栓には、ガス器具の種類や接続方法に応じて様々な形のものがあります。末端ガス栓のうち、ヒューズガス栓は移動式のガス燃焼器具用の末端ガス栓として使用されています。

 

ヒューズとは、ゴム管の脱落や切断により大量のガスが流れたときに自動的にガスの流れを遮断する過流出安全機構のことであり、この機構を持つガス栓がヒューズガス栓と呼ばれています。

 

ヒューズ機構の構造は、側面にスリット等を持つシリンダとボールから構成されています。通常の使用状態のときには、ガスはボールとシリンダの隙間及びシリンダのスリットから流れています。しかし、ゴム管の脱落等により大量のガスが流れると、ボールがガスの勢いで押し上げられ、ガスの通過孔を塞ぐことによりガスが遮断されます。ガスをラムネに、シリンダをラムネの瓶に置き換えて想像していただくと分かりやすいと思います。ラムネを一気に飲もうとすると瓶の中のビー玉で飲み口が塞がれてしまいますよね?ちょうど、あれと同じような構造です。

 

ヒューズガス栓はこのような構造をしているため、一気に大量のガスが流れたときには ガスをすぐに遮断することができます。しかし、微量のガスが長時間漏れているような場合には、ガスの流れ出す力がボールを通過孔まで押し上げる力に満たないため、ガス漏れを止めることができません。したがって、燃焼器具の火力調整をガス栓のつまみで調節するような間違った使い方をしている場合にはヒューズ機構は作動しません。ヒューズガス栓は全開状態で使用するようにしてください。(このような半開状態では使用できない「オン・オフ機構」のついたヒューズガス栓もあります。)

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