危害予防規程への大規模地震・津波対策の追加について

2020年6月23日

1 概要

 高圧ガス保安法に係る「第一種製造者」については、危害予防規程を作成し届け出る必要がありますが、平成30年経済産業省令第61号(平成30年11月14日公布)の一部が令和元年9月1日に施行され、危害予防規程に定めるべき事項(「大規模地震に対する防災・減災対策」及び「津波対策」)が追加されたことに伴い、既に危害予防規程を届け出ている第一種製造者についても、危害予防規程に、これらの事項の策定が必要となりました。

     

 ※危害予防規程への項目の追加は、令和2年8月31日まで(経過措置期限)に行う必要があります。

       

     

2 関係規則 

・一般高圧ガス保安規則【一般則】第63条第2項第7号(追加)、第9項(追加)、第10項(追加)

・液化石油ガス保安規則【液石則】第61条第2項第7号(追加)、第9項(追加)、第10項(追加)

・冷凍保安規則【冷凍則】第35条第2項第7号(追加)、第9項(追加)、第10項(追加)

    

       

3 危害予防規程への追加項目・対象事業所

(1)大規模地震に対する防災・減災対策(一般則第63条第2項第7号、液石則第61条第2項第7号、冷凍則第35条第2項第7号)

 ○対象事業所

  「全ての第一種製造者」が対象

 

 ○追加項目

  「大規模な地震に係る防災及び減災対策に関すること」を追加

  ・地震に対する基本方針、緊急時の体制の確立

  ・緊急措置訓練、避難訓練等の実施

  ・事業所内避難場所での食料・必需品の確保確認

  ・その他必要な教育訓練等の実施

   

(2)津波浸水想定区域における津波対策(一般則第63条第9項、液石則第61条第9項、冷凍則第35条第9項)

 ○対象事業所

  第一種製造者のうち「津波防災地域づくりに関する法律第8条第1項」の規定により、

  「津波浸水想定」(注1) が設定された区域内にある全ての事業者が対象

  

 ※平成26年の省令改正で危害予防規程への追加が定められた「南海トラフ地震特別措置法に基づく津波対策」は、津波浸水想定区域内にある第一種製造者のうち「津波浸水想定30cm以上」かつ「不活性ガス並びに圧縮空気以外の高圧ガスを製造する第一種製造者のみ」が対象でしたが、本改正で定められた津波対策では、より広範囲の第一種製造者が危害予防規程に定める必要があります。

 

 ○追加項目

  「津波対策に関すること」を追加 

  ・津波に関する警報発表時における伝達方法、避難場所、避難経路等に関すること

  ・津波に関する警報発表時における作業の停止、設備の停止並びに避難時間の確保に係る判断基準等に関すること

  ・津波防災に係る教育、訓練及び広報に関すること

  ・津波による製造設備の破損等の被害想定に係る情報提供に関すること(浸水想定3m超)」(注2)

  ・充填容器等の事業所からの流出防止措置並びに流出した充填容器等の回収方針に関すること

   (浸水想定1m(車両に固定した容器2m)超)」(注3)

  ・津波に関する警報発表時における緊急遮断装置、防消火設備、通報設備、防液提等の保安設備の作業手順

   及び機能喪失時の対応策に関すること

  ・津波による被害を受けた製造施設の保安確保の方法に関すること

 

  (注1) 徳島県のホームページで、津波浸水想定が設定された区域(浸水想定0.01m以上)を確認できます。

 

     徳島県津波浸水想定について

 

  (注2) 津波浸水想定が3mを超える第一種製造者は、この項目について策定する必要があります。

 

  (注3) 津波浸水想定が1m(車両に固定した容器(いわゆるローリー車)にあっては、2m)を超える第一種製造者は、

     この項目について策定する必要があります。(冷凍保安規則適用の第一種製造者は策定不要です。)

                      

     

4 追加すべき項目に関する具体的対応策の例示(案)

 下記リンクの経済産業省のホームページで、具体的対応策の例示(案)等が確認できます。

 ※資料中の、別添3(220~222ページ)に大規模地震対策関係、別添4(223~244ページ)に

  津波対策関係として危害予防規程に記載すべき事項の例示があります。

 

 
 
 下記リンクの高圧ガス保安協会のホームページで、危害予防規程指針の改訂版(案)が確認できます。
 
 ※令和2年6月23日現在、危害予防規程指針の改正作業中であり、暫定版であることをご了承のうえ、参考としてください。

 

     危害予防規程指針の改正案(外部リンク)

      

 

5 危害予防規程届書(変更)の提出について

 内容に変更があった場合は、下記リンクの危害予防規程届書に必要事項を記入し、

危害予防規程の変更内容がわかる資料(変更部分の新旧対照表等)を添付のうえ、下記の「問い合わせ先」に提出してください。

    

    危害予防規程届書(様式)

    

    問い合わせ先(高圧ガス保安法関係の申請窓口)

 

         

お問い合わせ

消防保安課
保安担当
電話:088-621-2282
ファクシミリ:088-621-2849