【開催結果】食品安全シンポジウム~徳島発 リスクコミュニケーションの今後の展望~
食品安全に関して、徳島県をはじめ全国各地で取り組まれている先駆的な事例等を検証するとともに、有識者をはじめとした会場参集者との意見交換等を通じ、多様な主体・手法によるリスクコミュニケーション「徳島モデル」の推進に関する課題を明らかにし、今後の展望について検討しました。
食品安全シンポジウム~徳島発 リスクコミュニケーションの今後の展望~
○開催日時:平成31年2月28日(木) 午後1時30分から午後4時30分
○開催場所:徳島グランヴィリオホテル(徳島市万代町3-5-1)
○参 加 者 :105名
○内 容
【第1部】全国からの先駆的事例報告
「日本食品安全協会としての取組からわかってきたこと」
一般社団法人日本食品安全協会 理事長 長村 洋一 氏
「食品安全のホント みんなに伝えたい!」
~食品安全リスクコミュニケーター育成・フォローアップ事業について~
大津市保健所 主任 井上麻衣子 氏
「伝えることの難しさや喜び」~ふくしまの語り部としての報告~
福島県消費者風評対策事業「ふくしまの今を語る人」講師
(ななくさ農園 代表) 関 元弘 氏
【第2部】徳島モデルプロジェクト報告
「徳島県と消費者庁の取組について」
消費者庁消費者行政新未来創造オフィス 平島 祐輔 氏
「パネルディスカッション・意見交換会」
~徳島モデルから考えるリスクコミュニケーションの今後の展望について~
コーディネーター
兵庫教育大学大学院 教授 竹西 亜古 氏
パネリスト
消費者:徳島県消費者協会 会長 安田 孝子 氏
事業者:大塚製薬株式会社 お客様相談室 室長 坪井 悦子 氏
生産者:ななくさ農園 代表 関 元弘 氏
有識者:一般社団法人日本食品安全協会 理事長 長村 洋一 氏
行 政:大津市保健所 主任 井上麻衣子 氏
徳島県安全衛生課 食の安全安心担当室長 山本 晃久 氏
○パネルディスカッションにおける意見等
徳島モデルの特長である「効果的なシンポジウム型リスクコミュニケーションの取組」(大喜利を模したQ&A形式の公開ミニ講座)と「リスクコミュニケーター養成調査事業」(日常生活において情報発信を行うリスクコミュニケーターの養成)に関する課題等について検討した。
(1)効果的なシンポジウム型リスクコミュニケーションの取組について
・普段食品の安全について興味を持たない者にもアプローチでき、理解しやすい内容である。
・お笑い芸人が登壇し、リラックスした中で知識を共有すれば、参加者の理解が深まる。
(2)リスクコミュニケーター養成調査事業について
・養成カリキュラムの内容が広範囲かつ高度であり、短時間で詰め込みすぎの傾向にある。
・講義の内容については、ある程度焦点を絞る必要がある。
・身近な者が伝えると伝わりやすい。
○参加者との意見交換
Q:食品の安全について関心の薄い人に対して、いかに伝えるかが重要である。どのような取組を行うのか?
A:身近な人から話を聞くと伝わりやすいため、リスクコミュニケーターを養成するなど地道な取組を継続する。
相手の関心が高いツールを活用し、楽しく面白く伝えていくことが効果的であると考える。
Q:リスクコミュニケーターには基礎的な知識が必要である。これを維持するため、どのような取組を行うのか?
A:リスクコミュニケーターに求める知識のレベルを明確にした上で、フォローアップやメディアリテラシーに関する教育が必要。