食品表示法
平成25年6月28日に「食品表示法」が制定され、食品を摂取する際の安全性及び一般消費者の自主的かつ合理的な食品選択の機会を確保するため、食品衛生法、JAS法及び健康増進法の食品表示に関する規定を統合し、食品の表示に関する包括的かつ一元的な制度が創設され、約2年間の周知期間を経て、平成27年4月1日より『食品表示法』が施行されました。
《法律の目的》
・食品を摂取する際の安全性の確保及び自主的かつ合理的な食品の選択の機会を確保すること
・消費者の利益の増進を図り、国民の健康の保護・増進、食品の生産・流通の円滑化、消費者の需要に即した食品の生産振興に寄与すること
《食品表示法のメリット》
・整合性の取れた表示基準の制定が可能に
・消費者、事業者双方にとって分かりやすい表示
・栄養表示義務化により、日々の栄養、食生活管理による健康増進に寄与
・関係規定を整備し、効果的・効率的な法執行がなされる
《制度の概要》
■基本理念
・消費者の権利の尊重と消費者の自立の支援
・小規模の食品関連事業者への影響に配慮
■食品表示基準
・食品の販売をする際に表示すべき事項、表示の際に遵守すべき事項について定めたもの
・食品衛生法、JAS法、健康増進法の関係で58本あった基準を1本に統合
・原則として、表示義務の対象範囲(食品・事業者等)については変更しない
・これまで統一できていなかった部分について、できる限り共通ルールにまとめる
■申出制度・適格消費者団体による差止請求権
・食品の表示が適正でないため、一般消費者の利益が害されているときに、誰でも内閣総理大臣に申し出て必要な措置を求めることができる
・食品関連事業者が著しく事実に相違する表示をしているときや、そのおそれがあるとき、適格消費者団体(※)はその事業者に対して差止請求ができる
※消費者契約法に基づき、消費者の利益擁護のための活動を主な目的としているなどの要件により内閣総理大臣が認定している団体
■執行体制・罰則 ・国や県が表示違反を行った事業者に対して表示を是正するよう「指示」を行い、指示に従わない事業者には「命令」を行う
・生命又は身体に対する危害の発生の防止を図るために、緊急の必要性がある場合には、食品の回収命令を発出できる
・罰則が強化された
食品表示法の概要.pdf(400KB) 食品表示基準の概要.pdf(241KB)
《旧制度(食品衛生法・JAS法・健康増進法)からの表示ルールの変更点》
(1)加工食品と生鮮食品の区分の統一
(2)製造所固有記号の使用に係るルールの改善
(3)アレルギー表示に係るルールの改善
(4)栄養成分表示の義務化
(5)栄養強調表示に係るルールの改善
(6)栄養機能食品に係るルールの変更
(7)原材料名表示等に係るルールの変更
(8)販売の用に供する添加物の表示に係るルールの改善
(9)通知等に規定されている表示のルールの一部を基準に規定
(10)表示レイアウトの改善
(11)新たな機能性表示制度の創設
《施行日》
平成27年4月1日
《経過措置期間》 ➡ 経過措置期間は終了しました。
・旧基準から新基準『食品表示法』への移行期間がありますので、この期間内に表示を改善する必要があります。
・なお、経過措置期間において、旧基準と新基準の表示方法が混在された表示は原則認められません。
●加工食品(一般用・業務用)、添加物(一般用・業務用)
・・・ 令和2年3月31日まで【一般用:製造(又は加工・輸入)されるもの、業務用:販売されるもの】
●生鮮食品(一般用)
・・・ 平成28年9月30日までに販売されるもの
※業務用生鮮食品は、経過措置期間はなく、平成27年4月1日から新基準に基づく表示が必要。