「南海地震を知る~徳島県の地震・津波碑~」(第19回)-牟岐「大震潮記念碑」

2009年10月16日

大震潮記念碑

第19回は、海部郡牟岐町中村地区の牟岐小学校前にある「大震潮記念碑」です。

名称:大震潮記念碑

場所:海部郡牟岐町中村字本村14 牟岐小学校前

建立:昭和6年(1931)5月1日

地震:安政南海地震(1854年)

 

牟岐小学校前に、安政南海地震と昭和南海地震の碑が並んで建っています。2つの碑の間には、昭和南海地震の最高潮位4.52mを示す新しい標識があり、住民に津波への注意を促しています。安政南海地震(1854.12.24)の碑は、度重なる地震の記録を留めようと、昭和6年(1931)に建てられています。「安政東海地震(1854.12.23)が午前8時に発生、午前10時に潮の変動が見られたため人々は恐れて山へ避難し一夜を過ごした。翌5日(1854.12.25)の午後4時に安政南海地震が発生、約10mの津波が3度押し寄せ、家屋640戸が流失、39名が溺死した。天変地異の前兆があれば、油断せずに避難することが大切である。」などと刻まれています。また、幻の津波といわれる永正9 年(1512)の津波来襲日や、慶長・宝永・安政各地震の震暦も刻まれています。

 

『教訓』

南海地震はおよそ100年周期で繰り返し起きています。安政の津波で牟岐町では39名が溺死しました。天変地異の前兆があれば、油断せずにいつでも避難できる態勢を整えておくことが大切です。

 

次回も牟岐町中村の碑を紹介します。

地図

牟岐「大震潮記念碑」