高圧ガスの基礎知識(第5回)

2010年1月7日

あけましておめでとうございます。

 

消防保安課では「高圧ガス保安法」という法律を所管しています。

 

この法律は高圧ガスの規制や自主保安の取り組みを促進することにより、公共の安全を確保することを目的に制定されています。

このシリーズでは、高圧ガス保安法による規制のあらましや基礎知識に加えて、ちょっと得した気分になる雑学をご紹介しています。

 

今回は、「なぜ冷蔵庫は冷えるの?」と題してお話しします。

 

冷蔵庫やエアコンの仕組みについてです。家庭用の冷蔵庫やエアコンには不活性ガスが入っており、それを電気などの力で圧縮・膨張させています。

 

ガス・・→圧縮(液化)・・→膨張(気化)・・→ガス・・→圧縮(液化)・・・

 

圧縮されたものや液化されたものを圧力を下げて膨張・気化(気体にすること)させると周りの熱を奪い取る性質があります。

 

膨張・気化するときに後ろから、扇風機のようなもので、風を吹かせたらどうでしょう。

 

風(空気)は熱(温度)を奪われて冷たい風がエアコンから吹き出します。

 

暖房はその逆で圧縮・液化したときに内部のガスが熱を持ち周りの空気を暖める性質を利用したものです。

 

余談になるかもしれませんが、気化について少しふれます。

ここで気化とは、液体が気体になることを言います。このときに周りの熱を奪っていきます。

気化するときに必要な熱ということで気化熱といいます。

 

注射や消毒の時などアルコールを塗ると塗ったところがヒヤッとしますよね。アルコール(液)がアルコール(気)になるときにお肌の熱を奪っています。これが気化熱です。

 

圧縮(液化)や膨張(気化)のサイクルを繰り返しますので、冷蔵庫内やエアコンでは室内の温度を下げる代わりに冷蔵庫外や室外に熱を放出することになります。

 

中の熱を外にくみ出すポンプに例えられ、ヒートポンプシステムと呼ばれることもあります。

 

第6回に続く

お問い合わせ

消防保安課
保安担当
電話:088-621-2282
ファクシミリ:088-621-2849