「緊急地震速報」の活用について ~携帯電話で緊急地震速報は聞ける?~

2009年3月19日

平成20年12月1日に実施した緊急地震速報訓練で対応行動をとる「まつしげ保育所」の子供たち(写真提供=松茂町)

平成20年12月1日に実施した緊急地震速報訓練で対応行動をとる「まつしげ保育所」の子供たち(写真提供=松茂町)

1 「緊急地震速報」とは?

(1)緊急地震速報の仕組み

緊急地震速報は、伝わる速度は速いが揺れの小さいP波(初期微動)と、伝わる速度は比較的遅いが揺れの大きいS波(本震)の到達時間の差を利用して、震源に近い観測点で得られたデータをもとに、本震の来る数秒~数十秒前に、地震の発生を知らせる仕組みで、気象庁が平成19年10月から一般への情報提供を開始しています。

 

(2)緊急地震速報の発表基準

緊急地震速報が、テレビ・ラジオなど、一般向けに発表される基準は、「最大震度5弱以上の揺れが予測される地震の場合に、震度4以上の揺れが予測された地域」を対象に発表されます。(高度利用者向けの発表基準は異なります)

 

 

2 緊急地震速報の取得方法

(1)テレビ

NHK、四国放送などのテレビで、発表内容が画面に表示されます。テレビ局によって表示画面や警報音は異なりますが、NHKを例にすれば、チャイム音が鳴り『緊急地震速報発表、震央地名、強い揺れに警戒、地域名(震度4以上が推定される地域)』が画面に表示されます。

 

  • 例「緊急地震速報発表 徳島県で地震 強い揺れに警戒 徳島、高知、和歌山」

 

(2)ラジオ

NHKラジオや四国放送ラジオなどで発表され、番組を中断し、警報音に続き、テレビとほぼ同じ内容を、音声で告知します。

 

(3)携帯電話

緊急地震速報発表の対象エリア内にある「受信可能な機種で事前設定を行った携帯電話」に、メールを一斉同報に配信する機能を活用して、専用着信音と「緊急地震速報 ○○○で地震発生強い揺れに注意して下さい (気象庁)」という画面が表示されます。

バイブレーター機能も併用すると、便利です。

 

(4)同報無線による緊急地震速報の発表

県内でも、消防庁の「全国瞬時警報システム(J-ALERT)」を同報無線に接続することにより住民へ緊急地震速報を提供する取り組みが、一部の自治体で始まっています。(詳しくは、各市町村へお問い合わせください)

また、県の本庁舎(徳島市万代町)と美波庁舎でも、「全国瞬時警報システム」を活用し、緊急地震速報発表時に庁内放送を行います。

 

(5)その他

専用端末やインターネット、CATVなどを利用した民間の配信サービスもあります。これらの利用には、基本的には機器の購入費用や受信料が必要ですが、予測される地震が震度4より小さくても表示可能なものや、揺れが始まるまでの残り秒数をカウントダウンするものもあります。

 

3 緊急地震速報活用のために

緊急地震速報は、発表から揺れが来るまで、数秒から数十秒しかありません。緊急地震速報を活用するためには、普段から、「利用の心得の確認」や訓練などを行っておくことなどが重要です。

 

(1)緊急地震速報「利用の心得」について

 

「周囲の状況に応じて、あわてずに、まず身の安全を確保する」が、基本になります。

 

詳しくは、別添の「徳島地方気象台 緊急地震速報についてのお知らせ」か、徳島地方気象台のホームページをご覧ください。

 

 

(2)訓練・シミュレーション等について

 

緊急地震速報の活用のためには、職場や家庭での訓練やシミュレーションを一人一人が行っておくことなどが重要です。

 

徳島県でも、「緊急地震速報発表時の対応訓練」や「利用の心得講習」などを、徳島地方気象台と連携しながら実施しております。

 

(3)緊急地震速報の効果と限界

 

緊急地震速報は、大きな揺れが来る前に適切な行動をとることができれば、大きな減災効果が期待できます。(徳島地方気象台では、南海地震発生時には、緊急地震速報発表から大きな揺れまでに、25~40秒程度あると推計しています。)

しかし、一方で、陸域で発生する浅い地震など、震源が近い場合は、地震の揺れの到達前に発表できないこともあります。

 

(4)おしまいに

 

緊急地震速報の活用には、情報の効果と限界を知ることと、「利用の心得」を基に、普段から訓練などの準備を行うことが大切です。まずは、「今、緊急地震速報が発表されたら、自分がどう行動するか」を、考えてみませんか。

 

 

 

 

【添付資料】

徳島地方気象台「緊急地震速報についてのお知らせ」(259KBytes)

 

【参考サイト】

 

お問い合わせ

とくしまゼロ作戦課
防災企画担当
電話:088-621-2716